ク•ビレ邸の秘かな愉しみ

北加賀屋クリエイティブ・ビレッジ(大阪市)の情報発信拠点「ク・ビレ邸」で開催されるイベントに関する極秘ニュース。決して他言は許されませんのでご注意あそばせ!

林檎をテーマにした残酷童話を朗読と演奏で

◉邸主の妄言 PREVIEW◉

前回(2012年7月)、大好評だった「ペーパームーン劇場」の第2弾がいよいよ解禁される。前回は「香水」をモチーフにした3つの物語を、佐野洋子の朗読とインスト・バンド「基本むかしばなし」の演奏で上演した。「つけるとよくないコトが起こる香水」が次から次へと悲劇を生み出す物語を佐野が淡々と朗読し、ストーリーの輪郭をトレースするような松本有加(A.Piano & Vocal)と藤井拓(Gut Guitar)の演奏は素晴らしい仕上がりだった。第2弾を待つ声も多く、ようやく上演の運びとなった。

西原希蓉美

「ペーパームーン劇場」は、今から20年前、関西テレビからの依頼で私自身が創作した童話で、全12話が3ヵ月にわたってオン・エアされた。朗読出演は私が率いるパフォーマンス集団「銀幕遊學◉レプリカント」のメンバーで、挿絵を在阪イラストレーターが担当してくれた。ストーリーはすべて悲劇で主人公は破綻するというデカダン趣向であったのだが、これは当時の世相と連関していた。当時、バブルの崩壊の予兆があったにも関わらず、多くの人々はそれが他人事のように浮かれ続けていた。テレビドラマや映画などで破滅的なストーリーが注目されていた季節であった。

さて今回の「ペーパームーン劇場」の物語のテーマは「林檎」。童話に林檎はつきものであるが、本作の林檎はストーリーのガジェットだけではなく、人生観や倫理観と密接に関係している。思い起こせば、人間と林檎はいつの時代にも関わり合ってきた。アダムとイブに始まり、ニュートンやセザンヌ、現代ではビートルズやマッキントッシュなどなど。

ウミネコ楽団

出演者について紹介すると、朗読は西原希蓉美。関西小劇場の人気女優で1年に4〜5本くらいステージに立っている。また彼女のボーカルは天下一品で、私自身の演劇作品にもボーカリスト兼女優として数作品に出演してもらっている。しかも「ク・ビレ邸」では毎週、水曜日にバー・カウンターも担当してもらっている。演奏を担当してくれるのは「ウミネコ楽団」で、五月エコのアーコディオンと新井洋平のコントラバスがストーリーに哀愁を帯びさせてくれることだろう。ウミネコ楽団のライブは私もまだ体験できていないのだが、彼らのCDを聴く限りにおいては、西原の朗読にエキセントリックな雰囲気を作り出すに違いないので、とても愉しみにしている。また「ウミネコ楽団」だけのライブ演奏コーナーもあるので、より彼らの音楽世界に近づくこともできる一夜になりそうだ。

(文責・佐藤香聲

◉ ペーパームーン劇場 vol.2「林檎のひとりごと」

【日   時】2012年9月8日(土) 開場:19:00 開演:20:00 / 21:30

【料   金】1,500円(1ドリンクつき)

【問い合わせ】06-7492-7504(15:00 – 22:00)

vol.1のライブ(中央:佐野洋子+基本むかしばなし)

 

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