ク•ビレ邸の秘かな愉しみ

北加賀屋クリエイティブ・ビレッジ(大阪市)の情報発信拠点「ク・ビレ邸」で開催されるイベントに関する極秘ニュース。決して他言は許されませんのでご注意あそばせ!

信念を曲げるか否か!それは問題ではない

◉邸主の妄言 PREVIEW◉

昨年(2012年)の11月にクラシックの演奏会(「若手であれ卵であれ、演奏への熱情は一端!」を参照)を開いてくれた山田真一(pf)と廣永美優(fl)が、再登場。前回は小品の演奏ながらも、演奏に対する真摯な姿勢が垣間みられ、魅力的なコンサートとなった。今回、彼ら二人に加え、数名のメンバーを増補してくれ、よりダイナミックな演奏会が期待できそうだ。

彼らは住之江区に所在する「相愛大学音楽学部」の学部生で、今春、卒業するメンバーが大半。卒業後の進路はマチマチで、事務職や介護職に従事する者、フリーターとなる者などさまざま。日本中、どこの音楽大学でも同じように、卒業後も演奏活動を続けられるのは一握りの才能だけということになる。

自作の告知フライヤー

自作の告知フライヤー

クラシック音楽だけが例外ではない、美術や演劇、舞踊なども同様、在学中に高度な知識や技量を習得したのにも関わらず、卒業後は創作活動の場から離れざるを得ない状況は少なくない。しかしながら、辛うじて本意ではないにしても創作の場に居続けることは可能だ。たとえばクラシックからジャズやポップスに、あるいは画家からイラストレーターやグラフィックデザイナーに、またバレエからショーダンスになど、転身や転向をする者も多いだろう。その方が商売として成り立ちやすいからである。

しかしながら誰でもが器用に転身や転向できるわけではない。やはり幼少の頃から習得した知識や技量にしがみついてしまう不器用な者も多いはずだ。しかしここで注目してほしいのは、不器用な者には自身の創作活動に対して曲がらない、曲げられない信念がある、ということだ。商売になるかと言って、信念を曲げ、やがては自分自身を見失うくらいなら、最初からそんな世界に足を踏み入れない方がいい。

クラシックよりもジャズやポップスの方が、バレエよりもショーダンスの方が集客に向いていて、商売になるという考えは否定しない。しかし、自身が培ってきた創造的価値を歪めることなく、少数の観客や聴衆、もしかしたらたった一人のために演奏したり、踊ったりする姿の方が美しいということも忘れてはならない。

もともと芸術とは、たった一人のために行う創作活動であった。敬愛あるいは尊敬する対象に向けて曲を贈る、絵を描く、舞う。本来の目的や意義を見失わない限り、転身や転向をしようが、しまいが、創造活動のゴールに少しでも近づけるのではないだろうか。今回の相愛大学のメンバーによるコンサートが、彼ら彼女らが少しでも自らの創造活動を再認識できる機会と場になればいいし、そうなることを祈念したい。

かつて私はある情報誌の取材で、敬愛する女優・美輪明宏氏にインタビューさせてもらった際、最後にこんな言葉をいただいた。
「自分のやりたいこと、やるべきことをやってればいいのよ。
それがお金になるかどうかは後のこと。
お金になったらそれはご褒美みたいなもんよ」

(文責・佐藤香聲

◉ 相愛の愉快な仲間たちによる演奏会

  山田真一(pf)、的場はるか(pf)、農澤明大(vn
  中森太樹(cb)、廣永美優(fl)

【日   時】2013年2月9日(土) 開場:19:00 開演:20:00 / 21:30

【料   金】前売:1,000円 当日:1,500円
       ※前売、当日共、1ドリンクつき

【問い合わせ】06-7492-7504(17:00 – 22:00)

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