ク•ビレ邸の秘かな愉しみ

北加賀屋クリエイティブ・ビレッジ(大阪市)の情報発信拠点「ク・ビレ邸」で開催されるイベントに関する極秘ニュース。決して他言は許されませんのでご注意あそばせ!

ピアノ・二胡・尺八のアジアンな女流音楽

◉邸主の妄言 PREVIEW◉

ク・ビレ邸のイベント&ライブ、2013年2月のトップバッターは新井美奈(ピアノ)、泉貴子(二胡)、平山泉心(尺八)による女性音楽家ユニット「iroha」が登場。和洋折衷の楽器アンサンブルで、ライブハウスはもとより神社やお寺、お城でのステージなど、関西を中心に幅広い演奏活動を行っているとのこと。

新井美奈(ピアノ)

新井美奈(ピアノ)

ピアノやギターを中心にした洋楽に尺八、三味線などの和楽器を取り入れる試みは、1980年代からさまざまなアーティストによって実験的に始められて来た。私自身、自ら主宰するパフォーミング・アーツ集団「銀幕遊學◉レプリカント」のために作曲した楽曲で、笙(しょう)や篳篥(ひちりき)、龍笛(りゅうてき)などを使った経験があるが、やはり小学校以来、洋楽器に親しんできてしまった耳には、和楽器の音色は斬新なイメージをかきたてられるものだ。それら和楽器を使ってオリジナルのプログレシッブ・ロックを引き下げ、「銀幕遊學◉レプリカント」は香港、タイペイなど、アジア・ツアーを行ったのだが、行く先々で「それらは日本の楽器ではない、我々、中国の楽器だ」と自慢されてしまった。それもそのはず、雅楽で使われる楽器は中国に由来するものばかりだし。

泉貴子(二胡)

泉貴子(二胡)

「二胡」という楽器については、1月に演奏してくれた遠藤リョヲのPREVIEW記事「二胡と声をループするライブ・パフォーマー」を参照していただくとして、ここでは「尺八」について少々。恐らく一度は映画やテレビの時代劇などを眼にしたことがある竹の楽器である。一番の特長は、吹く息の音も音楽として聴かせる点だ。西洋のフルートやリコーダーの演奏では、吹く息の音が聞こえるようなことは絶対にあってはならない。このことは日本人の音を聴く脳の特性にあるとのこと。たとえば日本人は秋の夜長の虫の声を美しいと感じる。しかし西洋人は雑音あるいは騒音と感じる。彼らは音楽を左脳で聴き、それ以外の音を右脳で聴いているそうだ。しかし日本人は違う。音楽もそれ以外の音も左脳で聴く。だから西洋人の場合、フルートやリコーダーの音色は音楽として左脳で、息の音は雑音として右脳で処理されてしまう。一方、日本人はどんな音でも左脳で聴けるので、楽器の音色も吹く息の音も音楽として捉えることができるのである。つまり日本人は、西洋人が気になる雑音や騒音がそれほど気にならないとも言える。だから西洋人が驚くパチンコ屋の騒音や電車内の必要以上に大きいアナウンスも気になりにくい。音楽で言えば、「ノイズ系」に分類されるジャンルに秀でているミュージシャンに日本人が多いのもうなづける。

平山泉心(尺八)

平山泉心(尺八)

そこで「iroha」だが、彼女たちのCDを聴くと「尺八」と「二胡」がメロディーおよびカウンターラインを奏で、ピアノが楽曲の全体をサポートし、オリジナルからカバーまで、親しみやすく「iroha流」にアレンジされている。決して斬新なアレンジではないので、少々物足りない感じもするが、リスナーに対してどう聴いてほしいかを高く意識している点が好ましい。和声を統括できるのがピアノだけなので、アレンジに成約があるのも否めないが、メロディーラインを奏でる尺八と二胡のハーモニーはめったに聴ける組み合わせではないので、どんな響きになるのかライブで確かめてみたい。

(文責・佐藤香聲

◉二胡・尺八・ピアノの女性ユニット「iroha」ライブ

【日   時】2013年2月3日(日)開場:18:00 開演:19:00〜/20:30くらい〜

【料   金】1,500円(1ドリンクつき)

【問い合わせ】06-7492-7504(17:00 – 22:00)

【参照サイト】iroha

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