ク•ビレ邸の秘かな愉しみ

北加賀屋クリエイティブ・ビレッジ(大阪市)の情報発信拠点「ク・ビレ邸」で開催されるイベントに関する極秘ニュース。決して他言は許されませんのでご注意あそばせ!

狂おしさを愛でる写真「雪月花・桜節季」

◉詳細情報

「桜の物語る季節とその終わり」を写真と光幻作品で構成する空間展示
タイトル:平野蘭/写真展示「雪月花・桜節季」“SETSUGETSUKA” Ohsekki

lan-hirano日本では桜は春を代表する花であるだけでなく、桜が「花咲き、花散る」といえば、人の生き様や人生の時期の表現ともなる、「季節を越えた特別な存在」です。
「雪月花」は季節の風物詩を示す言葉ですが、今回のギャラリーではバーという日常が寄り添う空間で、観客のみなさまが「桜が物語る季節と終わり」に想いを寄せ、語り合う場を空間展示として現出させます。

《展示詳細》黒本漆額装「桜三景」作品3点
LED光幻作品による桜、漆塗箱入作品ほか

【会   期】2013年11月15日(金)~26日(火) ※休廊日:21日木曜
【時   間】15:00~20:00
【料   金】無料
【参照サイト】平野蘭・Lan Hirano Autumn Exhibition official page

◉平野蘭(ひらのらん)profile

header写真・ミクストメディア作家。
東京都出身。広告やデザインの仕事を経てアート・プロデューサーとして活躍。数々の舞台芸術や音楽の仕事を手掛けるかたわら、花の写真を撮り始める。

【活動略歴】
2006年 雑誌などへの写真寄稿を開始。平野蘭の作家活動に入る。
2009年 個展「蘭花会、水無月」6月(東京)
2010年 個展「蘭花会、七夜月」7月(東京)
Performance in Facebook 「Moment Chain」12月1-31日
2011年 「Artist Action for Japan in Ibaraki」5月(茨城)
フォトコンテスト「汐留サマーメモリー」3位入賞、10月
2012年 個展「雪月花」6月-7月(東京)
Performance in Facebook 「Moment Chain 2012」12月
2013年 展示「花鏡- 大寒 -」1月(東京)
Artist in residence 4月-12月(大阪)

フーガが似合う「桜」

hirano1今、ク・ビレ邸では、平野蘭の「桜」が満開である。
しかしそれは決して華やかではなく、艶やかに狂気じみている。季節が春ではなく晩秋であるからかも知れないが、平野蘭の「桜」には何かしら涯てのない虚無のようなイメージがある。

「桜の花の下に人の姿がなければ怖しいばかりです」と書いたのは坂口安吾だが、
平野蘭の作品展示による空間構成はこの感覚を増長させている。
壁にはの額縁の3つの作品。その下に漆塗りの函が4つ置いてある。
そのうち3つの函のふたを開けると、そこには額縁作品と同じ写真が収められている。
「桜の花の下に人の姿」どころか、下にも「桜」なのだ。

hirano2桜の花から花へ、そして花の下にはまた花。
この空間構成はまさに音楽である。しかもフーガのよう。ひとつの主題が繰り返し演奏される形式のごとく、次から次へと桜があらわれては消えるような目眩を感じてしまう。

この空間が奏でるフーガの主題は無限で、「生と死」を想起させる。それは西欧人のもっている対義語としてのイメージではなく、日本人がもっていた同義語としてのイメージである。
「生」が終わって、「死」が始まるのではない。
「生」が終われば、「死」もまた終わってしまうのである。

hirano3生と死がフーガのように追いかけ合う展示空間。
それは涯てのない虚無のような「何か」なのだ。
その答えは、展示されている4つの函のうち、
残りひとつに隠されているかも知れない。

【追 記】
日々、ク・ビレ邸に出向いて、平野蘭の作品に接しているのだが、
その行きや帰り、ザ・ピーナッツの「恋のフーガ」という曲を
いつのまにか口づさんでいる自分に気づいた。
私個人的には、「恋のフーガ」がよく似合う「桜」だと思った。

(文責・佐藤香聲

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投稿日: 2013/11/07 投稿者: カテゴリー: ギャラリー展示情報

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